最近読んだ本一覧90
●「三十一文字のパレット」 著者:俵万智 中央公論新社 1995年4月
~楽天ブックスの商品説明から引用~
心のポケットからそっととりだした色とりどりの歌205首。
現代短歌鑑賞の新しい窓をひらく。
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「中央公論」に掲載されたものをまとめた本で、俵さんが毎月、
現代短歌3首ずつチョイスをし、その歌の感想等を書かれています。
気にいった歌を3つメモ書き。
---抜粋部分---
・この夕べ
ふるき頁に書き込みの
朱は父なりき創(きず)のごとしも
(辺見じゅん)
→ 俵さんのコメントから抜粋
(略)かつてその本を読み、何かを考え、何ごとかを
書き込んだ父。
おそらくは、もうこの世の人ではないのだろう。
年月を経て同じ本をめくった娘が、肉筆の文字を発見し、
見つめている。
一番大切なのは、本の内容でも、書き込みの内容でも
ない。かつて父が生き、考え、書いたという証としての
朱の文字である。
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この時期だから、こういう歌が身にしみるのだと思います。
おそらくこれまでなら、さらっと読み過ごしていたでしょう。
先日の健康診断で血液検査があり、採血をされました。
チクっとですが、痛かったです。
私の父は血管が細く、皮膚の表面に出ていないので、採血や
点滴の針を刺すために、ひどい時は4,5回くらい刺されていました。
(決して看護師さんが下手という訳ではないと思うのですが…)
毎回、父はこんな痛い思いをしていたんだなぁ、と思うと
とても悲しくなってきました。
こういう、ふとした日常で父を思い出すことがあります。
当面は続くのでしょう。
---抜粋部分---
・まはされてみづからまはりゐる独楽(こま)の一心澄みて音を発せり
(馬場あき子)
→ 俵さんのコメント
~ (略)「まはされてみづからまはりゐる」と言われてみて
はじめて、なるほどそうだな、と思う。(略)
考えてみれば、人間もそうである。自分の意志でこの世に
生まれてきたわけではないけれど、生まれてのちは自分で
生きていくしかない。
いつかは回転が止まる独楽と同じように、いつかは死を迎
えるとわかっていながら、一生懸命自分の人生をまわりつ
づけるのである。~
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これもおそらくこれまでなら、さらっと読み過ごしていた歌だと
思います。作者の観点のするどさが、すばらしいと思います。
---抜粋部分---
・トレーラーに千個の南京(カボチャ)と妻を積み
霧に濡れつつ野をもどりきぬ
(時田則夫)
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なんて、平和でほのぼのとしたとてもイイ歌だと思います。
夫の妻への愛情が感じられました。
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